グラフィックデザイナー髙田唯の初となる実験的な作品集。gggで開催された髙田唯の展覧会「Yui Takada with ori.studio CHAOTIC ORDER 髙田唯 混沌とした秩序」にあわせて刊行されたもの。これまでの髙田唯の制作物を網羅的に収録し、タイトルが指し示す「軸」を連想させる一本のボルトによって束ねられています。ページにノンブルはなく、一度シークエンスを失うと元には戻せない仕様は混沌と隣り合わせの緊張感を生み出し、またそれすら受容する作品群によって本書は構成されています。髙田唯と長年の交流を持つデザイナーの中垣信夫、原研哉、服部一成へのインタビューでは、それぞれの視点から描かれた髙田唯像を読むことができると同時に、日本のグラフィックデザインの文脈において、髙田唯というデザイナーの出現がどういう意味を持ち得たのか、主観と客観を交差させながら語られたインタビューも必読です。版元とデザインは中国のori.studioによるもの。